moonglass+
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―サークル活動規定―


サークル活動規定

2018 年3月9日制定
サークル代表 無名

はじめに

 個人サークル「moonglass+」は 2017 年2月から活動を開始した女性向けの二次創作を中心とする同人サークルです。同人誌即売会に初めてサークル参加をしたのは 2017年5月に大阪で開催されたイベントでした。開始時より、すべての活動は代表者が一人で取り仕切っています。この活動は趣味として行っていることです。これとは別に一次創作による執筆活動も(2018年の時点で)ちょうど 10年間続けており、創作とは無関係の仕事と両立しながら行ってきました。

 最初は失敗と反省を繰り返しながらも、様々な出会いや発見に楽しみを見出しながら活動を続けていました。けれど、失敗が何度も重なるようにつれて、次もまた何か失敗をして迷惑をかけてしまうのではないという不安の方が大きくなり、いつしかサークル参加をすることに強いストレスを感じるようになっていました。本来なら、その時点で活動を中断し、準備を整えてから万全の体制で活動を再開するべきでした。
 しかし、無理をしてでも活動を続けなければいけないという思いに縛られ、やるべきことを先延ばしにしてしまう自身の悪癖を絶つこともできず、その結果、肉体の疲労と精神の消耗のケアが充分にできないまま時間に追われる日々を過ごすことになり、冷静な判断ができない状況に陥っていました。そして、2018年2月には取り返しのつかないことをしてしまい、活動を自粛する事態となりました。

 活動再開に向けて、二度とこのような失敗を繰り返さないために何をするべきか考えました。その結果、誕生したのがこのサークル活動規定です。このサークル活動規定は、当サークルの基本方針を示し、円滑に活動を行うことを目的に作ったものであり、他のサークルの活動に異議を唱えることを目的とするものではありません。
 自主的に作成し自らに課したこの規定にどれほどの効力があるのか、実際のところはわかりません。しかし、何の指針もなく活動することに比べれば遥かに良いと考えます。
 以前までの活動を例えるなら、それは何も持たずに小舟であてどなく大海を彷徨っているような状況でした。けれど、これからはコンパスと海図を携えて目的地へ向かって船を漕ぎ出していくように、間違った方向に進みそうになったらすぐに軌道修正ができるように、希望と可能性に満ちた活動になるようにという願いを込めて、このサークル活動規定をここに制定します。


1 基本的な心得

(1)活動目的
 既存のアニメやマンガなどを元にした二次創作による作品の発表と、創作全般における技術的な向上のための糧とすることを目的とします。

(2)二次創作と法
 二次創作は法で許されていない行為です。黙認されているにすぎないということを忘れてはいけません。どんなに優れた作品をつくり、どんなに評価を得たとしても、それは自分の力によるものではなく、借り物の力によるものであるということ、このことを履き違えてはいけません。二次創作と法に関する諸問題について、当サークルは肯定も否定もしない立場とします。この件に関する意見や質問には一切応じません。ただし、時局しだいではこの限りではないものとします。

(3)盗作の禁止・協力者の明記
 他者の作品を自作と偽って発表することを禁じます。作品に関して他者の協力を得ていた場合には、どのような協力を得ているかを明記します。

(4)参考文献の明記
 作品の中に引用や重要な参考をしている文献がある場合には、出典を明記します。

(5)誤字・脱字及び誤解の回避
 誤字・脱字や誤解をまねく表現はないか、サイトや同人誌などに掲載する作品や文章の内容は必ず二回以上読み直し、時間を置いて再度読み直した上で公開します。

(6)無責任・無理の禁止
 たとえ趣味の活動であっても、無責任な自由は許されないものとします。特別な事情がある場合には可能な範囲で説明する義務を負います。また、心身や他の活動、私生活などに支障をきたすほどの無理をすることも禁じます。

(7)誹謗・中傷・泥仕合の禁止
 故意に他者を誹謗・中傷するような内容、及び第三者にとって無意味な泥仕合をまねくおそれのある作品や文章の公開を禁じます。

(8)干渉の禁止
 個人の創作活動の在り方、目的はどのような形であろうと、その人自身の意志に委ねられるべきです。相手からの要求がない限り、他者の活動に対する一切の干渉を禁じます。また、他者からの不当な干渉にも一切応じないものとします。

(9)メールの対応
 活動に関してメールで意見や質問を受けた場合には、何らかの反応をする義務を負います。返答するかどうかは、その内容に応じて判断するものとします。

(10)複製及び転載権
 作品の複製や転載などをする権利は代表者が所有します。代表者の許可を得ずに無断で作品の複製や転載などの行為をすることは認めていません。

(11)改定について
 このサークル活動規定は永久不変の規定ではなく、必要に応じて随時、改定を行うことが可能であるものとします。その際には、サイトやブログなどを通じて伝える義務を負います。


2 インターネットでの活動

(1)作品の種類
 イラストを中心にマンガ、小説などによる作品を取り扱います。

(2)作品発表の手段
 自サイトでの展示を基本とします。支障が出ない範囲で、補助的に外部のサイトを利用することも可とします。

(3)活動計画
 年間及び月間単位による計画書を作成し、それに沿って創作活動を進めます。計画書は代表者が管理し、非公開とします。

(4)連絡手段
 メールの使用が基本です。場合によっては、外部サイトのメッセージ機能の使用も可とします。

(5)優先順位
 あくまで個人の愛好的な趣味に基づく活動であるため、優先順位は他の活動と比べて低いものとして扱います。

(6)緊急時の対応
 何らかの予期せぬ事態により、現サイトでの活動が困難になった場合は、新たにサイトを開設します。その際には、外部サイト(可能であればメール)を通じて事情を伝えます。


3 オフラインでの活動

(1)作品の種類
 マンガの同人誌を基本とします。場合によっては、イラストや小説形式の同人誌を発行することがあります。その他、無料配布のペーパーとグッズ類を扱います。ただし、グッズ類の制作は同人誌の発行及び頒布に影響が出ない範囲で行うものとします。

(2)作品発表の手段
 書店への委託と同人誌即売会への参加を通じて行います。

(3)サークル参加について
 以下の条件をすべて満たした場合にのみ、イベント(同人誌即売会)へのサークル参加が可能であるとします。

・参加を申し込む前に同人誌として発行できる状態の原稿を 1本以上用意する。
・イベントごとに開催日までに行わなければならないことをリストアップし、手順をまとめ、そのチェックリストに沿って進められるように準備する。
・会場のスペースに持ち込む物品リストを作成し、管理する。傷みや破損がないか調べ、状態によっては新しいものと取り替えておくようにする。
・会場での搬入、設営、頒布に際し、協力者が必要と判断された場合は人員を確保する。
・スペースでの掲示物、値札などはすぐに作成できるように手順を確立し、テンプレートを作成するなど可能な限り効率化をはかる。
・サイトやブログなどで事前に参加告知ができるように準備を整える。品書きもテンプレートを作成するなど可能な限り効率化をはかる。
・無料ペーパーは毎回発行し、すぐに発行できる状態の原稿を可能な限り1本以上用意する。
・頒布予定のグッズは可能な限りイベント開催日の一ヶ月前までには制作を済ませ、不良品がないかの事前点検を行う。
・頒布物の頒価は可能な限り安価で抑える。
・差し入れをいただいた場合に、何らかのお返しやお礼ができるように可能な範囲で用意をする。

 ただし、同人誌の読者や当サークルのファンの方から強い要望があり、参加する必要があると明らかに判断できる状況でなければ、以上の条件を満たしていてもサークル参加は不可とします。

(4)書店委託について
 委託販売で扱う頒布物は同人誌のみとします。価格は税抜きでイベントと同額にし、サイトやブログで通販ページの URL、予約期間、販売開始日などを伝えます。

(5)連絡方法
 同人誌の奥付及び無料ペーパーに記載のメールアドレスを使用します。急な予定の変更やその他の伝達事項などはブログで伝えます。

(6)優先順位
 書店への委託については、上記のインターネットでの活動における内容に準じます。サークル参加をする場合は、イベント開催日の一ヶ月前以降は、他の活動に支障が出ない範囲でイベントの準備を最優先とします。


4 交流について

 創作に集中し、最大限の力を発揮してより良い作品を生み出すためには精神面の管理が必要不可欠です。当サークルの代表者である当方は、自分自身をベストの状態で保つために、妨げになるようなものを意識的に排除するようにしています。特にネット上の情報は良いことが書かれていても、悪いことが書かれていても、心が揺れてスランプに陥ってしまうことがあります。そのため、SNSを使用する際は、他者の投稿内容だけでなく自身の投稿内容に対する反応も極力見ないようにしています。
 また、私生活においても家族とさえ頻繁な連絡や会話のやり取りは行っておらず、それが当たり前の環境で長年暮らしているため、人と話したり交流したりすることに強い苦手意識を抱いています。
 以上のような理由から、当サークルは交流をできる限り控え、作品の発表のみを行うようにします。活動や作品に対する感想はメールで受け付け、返信は必要に応じて行います。数が多く対応しきれない場合は、メールを読んだことだけをブログで伝えるようにします。印象的な内容が書かれていれば、一部をブログで取り上げてコメントする場合があります。


5 協力者について

 イベントへのサークル参加の際、代表者以外の者に協力を求める場合があります。無用なトラブルを回避するために、サイトやブログなどで協力者については一切触れず、私信なども書かないようにします。


6 活動の休止と終了について

 活動を休止及び終了する際は、可能な範囲でその理由を説明した上で休止及び終了の宣言を行う義務を負います。ただし、急病、被災などのやむを得ない事情がある場合はこの限りではないものとします。


7 規定違反について

 規定に違反するような行為があった場合には、判明後ただちに活動を一時的に休止します。その期間については状況に応じて決定し、一ヶ月程度を目安とします。違反の内容しだいでは、活動終了に至る場合があります。


8 改定録

 このサークル活動規定を改定した際には、改定日とその内容をこちらの項目で記述します。

以上

 このサークル活動規定は2018年3月10日より施行します。

参考文献

羽楔黎元(2000)『DAWNお約束集』

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